「恋」の誤算と「Moviegoer 」

2016年05月31日 13:39
71年スコットは唯一の仕事として映画「恋」のテーマを歌いました。
 
主演がスコットお気に入りのジュディ・クリスティ、音楽がまたスコットお気に入りのミシェル・ルグラン。
 
「SCOTT4」でつまずいたスコットにとっては、まさに起死回生のビッグチャンスとなるはずでした。
 
フィリップスのジョニー・フランツは、ダスティ・スプリングフィールドやシャリー・バッシーといった
 
超一流を周囲の反対を押しのけて、強引なまでにスコットに歌わせました。
 
たぶんに、フランツはこの曲でスコットを復活させ、「イギリスのアンディ・ウィリアムス」に
 
スコットを仕立てるつもりだったように憶測します。
 

果たしてスコットはレコーディングの日、泥酔状態で現れ、そのうえ歌詞を変えて歌い顰蹙を買いました。
 
結果は映画はヒットしましたが、スコットが歌う主題歌はまったく注目されず、シングルでは初の
 
ランク外となりました。取り残されたのがアルバム「Moviegoer 」でした。
 
当時なんの必然性があって、こんなアルバムを作ったのか全く理解不能でしたが、最近読んだコラムで
 
ジョニー・フランツの思惑を知り、こういう予測を勝手に膨らませてみました。
 
スコットにとっては有難迷惑だったんでしょう。CBSへ移ったときフランツを批判していましたから。
 
とにかくも、もしこれが大ヒットしていれば、スコットの人生も大きく変わっていたことでしょう。